その4・燃料電池のFan対策・その1(大型Fan実験) 2003/05/07
燃料電池には電池の冷却と酸素供給のためにHFC-1250では10個の
小型DCファンが取り付けてあります。このFanをチェックすることにしました。
HFC-1250・上面のファン
このファン、1個の消費電力が0.93W、10個で9.3W消費もする。
60Wのなかから10W消費はもったいない、ということでファンを交換してみることに。
燃料電池に取り付けられたファンの型番で1310-12Mシコー技研ファンのカタログを調べると
使用電圧範囲10.2〜13.8(DCV)・最大風量0.06 / 2.1(m3/min)
/ (cfm)・最大静圧12.3(Pa)
これと同程度性能の大型ファンに交換することに。
同じメーカのファンでは、6cm角の0610-12あたりをカタログチェック。
使用電圧範囲10.2〜13.8(DCV)・最大風量0.33 / 11.7(m3/min)
/ (cfm)・最大静圧16.7(Pa)
1個あたりの電力は1.2W、風量も1310-12Mの5倍あるので5個分を1個のファンでまかなえる、
ということは2個で2.4W程度で済み7W程度動力につかえる!!期待大
6cmDCファン
早速これを燃料電池そばに置いて発電試験。
ファンの違いを確認するために、ファンの電源は安定化電源から供給。
水素ガスを供給してアイドリング・・・・ここでファンをON、スムーズに回転。
負荷を4Aにして発電開始、電圧が一時ドロップしたものの12Vまで回復し電流は安定・・・・
とおもったら2分経過後から徐々に電圧が低下、ガス圧は変化無し・・・なぜ?
試しに水素パージすると電圧が2V程度回復。しかし、また徐々に電圧降下。
2分後にパージすると電圧は回復後、同様に低下・・・・
最後には頻繁にパージしないと更に電圧が低下する結果に。
Fan交換すると電圧安定が非常に悪い、電池温度をチェックすると30℃にも満たない。
Fan交換後の発電特性
どうやら冷却しすぎのため酸素は十分にあるが、過冷却で温度が上がらず燃料電池内で発生した
水蒸気が蒸発できずに水が溜まり始めてしまう、このため頻繁にパージが必要になったようだ。
Fan交換の結論 : Fan交換は燃料電池が冷えすぎ安定に発電しない。
1・燃料電池の特性測定
2・燃料電池用DCDCコンバータ
3・燃料電池の発電試験
4・燃料電池のFan対策・その1(大型Fan実験)
5・燃料電池のFan対策・その2(電圧安定)
6・WEM FCクラス大会レポート
7・燃料電池のプレ加温効果
おまけ 燃料電池発電の水素消費量
燃料電池用DCーDC仕様
燃料電池加温Box
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