燃料電池を安定に高出力維持するための対策を公開します。
燃料電池のパワー特性からは、燃料電池の電圧と電力の関係は
電圧が低いところ(11〜12Vの範囲)で電流が大きくなり出力も最大になります。
ということは、パワーを取り続けるためには、低い電圧で燃料電池を動作させることになるのです。
ここで前回のFan対策のおさらいですが、燃料電池に取り付けられているファンは12V仕様
正確には使用電圧範囲10.2〜13.8(DCV)。
もちろんエコノムーブでDCモータを使ってる人にとっては当たり前の通り、
電圧が低下すればモータ回転数は低下、するとファンの回転数も低下します。
そう、これが問題!! これを燃料電池にあてはめると
負荷が増加 → 電流増加 → 発電電圧低下 → Fan電圧低下 → Fan回転数低下 → 風量低下
そして 酸素不足 → 発電低下 → さらに発電電圧低下 → さらにFan回転低下 そしてついに 発電ストップ
というおそろしい悪循環に陥ってしまうことが判明。
(今回出場のなかで一番パワーが出そうなC-FRPケース付きの燃料電池を搭載したD○Wチーム、
5月3日の試走ではのFan回転不良のためパワーが出ないというトラブルに、
担当のMSB氏のコメント・・・・・・Fanが回転していないなんてチェックしなかった・・・ )
では、どうすればよいか・・・・・・
・ 燃料電池出力にFanをつながない。
・ 燃料電池電圧が低いところでFanの回転を上げる、または常に安定させる
時間がない今できることはFanの電圧安定 = 出力安定させるDC−DCの採用!!
ということで急遽Fan専用のDC-DCを付けることに。
最終的にケースにはFC用の定電流DC-DCとFan用のDC-DCを搭載しました。
結果、燃料電池のFanは常に安定に回転し、パワーを取り出しても酸素不足になることは無くなりました。
結論 : Fanは酸欠にならないよう低い電圧でも安定にまわそう!!
1・燃料電池の特性測定
2・燃料電池用DCDCコンバータ
3・燃料電池の発電試験
4・燃料電池のFan対策・その1(大型Fan実験)
5・燃料電池のFan対策・その2(電圧安定)
6・WEM FCクラス大会レポート
7・燃料電池のプレ加温効果
おまけ 燃料電池発電の水素消費量
燃料電池用DCーDC仕様
燃料電池加温Box